VOCALOID 5はボーカル音源として大きく進化した

VOCALOID5 ロゴ画像

VOCALOID 5

2018年07月12日にバージョン4から4年ぶりとなる歌声合成技術ソフトの最新バージョンの「VOCALOID 5」がヤマハからリリースされました。

ここ数年のヤマハの動きなどを見ていると「ボカロ・ブームは終わった」と感じていた人も少なくないと思います。

しかし実際に購入して使用を開始しましたが、バーチャルシンガー「VOCALOID 5」はバージョン4とは別物と言っても良いくらいに歌声合成技術ソフトとして大きく進化しています。

「VOCALOID5 STANDARD」と「VOCALOID5 PREMIUM」の2ラインナップ

新しい4つのボイスバンクが初めから付属することもあってか販売価格がSTANDARDが25,000円、PREMIUMが40,000円と、なかなか高額です。

現時点ではヤマハの運営する「ボーカロイド公式ショップ」のみでしか購入することができないため値引きなどはありません。

わたしはバージョンアップ版を優待価格で購入しましたが、それでも16,000円ですから、躊躇している人も少なくないと思います。

VOCALOID 5は買いなのか?

VOCALOID5 ボイスバンクVOCALOIDには主にキャラクターの声の可愛さを活かした「いかにもボカロ」という使い方と、「本物のボーカルの代わり」という二通りの使い方ががあります。

「いかにもボカロ」という使い方がメインの人には、はっきり言えば、今回のバージョンアップはあまりメリットを感じないかもしれません。

しかし本物のボーカルの代わりに「VOCALOID」を考えている人にとっては、自動ブレス機能もあり、ブレスなども自動で入れてくれますし、「VOCALOID 5」は凄い次元まで到達しています。

事前に説明をしておかなければ本物のボーカルとの区別が付かない人も出てくるのではないかと思います。

VOCALOID 5エディタは重く感じます

VOCALOID5 メイン画像最近やっと使い始めたのですが、VOCALOID 4エディタと比較すると設定の変更が反映されるまでの時間がVOCALOID 5エディタは非常に長く感じます。

メインボーカル風、コーラス風など100種類以上の歌い方のスタイルが用意されていてパラメーターを調整して、より細かく作り込んでゆくことも可能なのですが反映されるまで時間がかかります。

大容量のギター音源を使っている人だとイメージしやすいと思いますが、ボイスバンクを変更して反映されるまでの時間も今までよりも長いです。

そのためVOCALOID 4エディタを使用していた人だと「ソフトが落ちたか?」と思うこともあるかもしれません。

これは多分慣れてゆくのではないかと思いますが、作曲作業に支障があると感じる人でCubaseユーザーの人はDAWソフト「Cubase」にVOCALOIDの機能を組み込める「VOCALOID4.5 Editor for Cubase」が同梱されています。

新ボイスバンクは使えませんが「VOCALOID4エディタ」で作ったボーカルデータを、「VOCALOID5エディタ」で読み込んで精度をあげてゆくというやり方もアリだと思います。

注意点として「VOCALOID4エディタ」で作ったデータは「VOCALOID5エディタ」で読み込んで編集するこができますが、その逆はできません。

ボーカルのソフトシンセとしてのVOCALOID 5

メディアライブラリに編集可能なボーカル・フレーズ 1000個以上、オーディオ・サンプル1000個以上のトータル2000個以上のボーカル・フレーズが収録されます。特に新ボイスバンクのAmyとChrisはかなり使えます。

フレーズを修正してそのまま楽曲に取り入れることもできますし、リアルなボーカルチョップなども簡単に作ることができますので、「VOCALOID 5」は、ボーカルのソフトシンセとしての発展性を見せたのではないかと思います。

キャラクターがフューチャーされた使い方の「VOCALOIDブーム」の終焉にはヤマハ自体が気づいていたはずです。

VOCALOID5向けに新たに開発された Amy、Chris、Kaori、Ken の4つのボイス(日英男女) ボイスバンクは本格的シンガーです。

シンガーのイラストなどを見ると、ヤマハ自体はキャラクター重視からは決別したような気もしますがギター音源と同様にボーカル音源として、VOCALOIDは今後も進化してゆくことが予想できます。

ただボカロの世界では圧倒的なスターの初音ミクのV5版が、多分リリースされると思いますが、どのような形を見せるかは非常に興味深いものがあります。

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