MODO DRUMの特徴と定番になる可能性 – IK Multimediaのドラム音源

IK Multimedia ドラム音源「MODO DRUM」IK Multimediaが2019年08月にリリースした「MODO DRUM」は、フィジカル・モデリングを採用したソフトウェア・ドラム音源です。

ベース音源「MODO BASS」は大ヒットして、今では定番のベース音源になりましたが、「MODO DRUM」の簡単な紹介とともに「定番のドラム音源の仲間入りを果たすのか?」なども書いていこうと思います。

ドラム音源「MODO DRUM」の特徴

フィジカル・モデリングとサンプルベースの組み合わせによるドラム音源

IK Multimedia「MODO DRUM」01
世界初のフィジカル・モデリング・ドラム音源というのが最大の売りの「MODO DRUM」ですが、正確にはフィジカル・モデリングとサンプルベースの組み合わせによるドラム音源です。

ドラムの素材、サイズ、プレイ・スタイル、部屋鳴りなどを細かくエディットすることができるのが大きな魅力のソフトシンセです。

フィジカル・モデリング音源はサンプルベースのソフトシンセと違いストレージ容量を圧迫しないというメリットがありますが「MODO DRUM」はハイハットやシンバルの金物系はサンプルベースです。

そのため、完全にフィジカル・モデリング音源であった、ベース音源の「MODO BASS」と違い、インストールに20 GBという結構なディスク空き容量が必要となります。

10種類のドラム・キットと1400以上のMIDIパターン

IK Multimedia「MODO DRUM」03
収録される「MODO DRUM」のドラム・キットは「Black Oyster」「Djentleman」「Jazzy」「Extreme」「Reference」「Bubinga」「Grungy」「Plexi」「Studio」「Rock Custom」の10種類です。

プリセットも豊富で、1,400種類以上のMIDIパターンを収録したグルーヴ・マネージャーもありますので、素早くドラムトラックを作ることが可能です。(使えるドラムトラックとは書いていません。)

詳しい「MODO DRUM」の特徴は、IK Multimediaの公式サイトの「MODO DRUM」のページのほうで詳しく紹介されていて、あえてこのサイトで紹介する必要もないので、ここではスペースの問題もあるので控えさせてもらいます。

MODO DRUMのドラム音源としての評価

生ドラムの特徴を捉えている音源

まだじっくりと使ったわけではありませんが、プリセットを聴いた感じだと、「MODO DRUM」は生ドラムの代用としては厳しいかな?というのが率直な感想です。

プリセット自体がエフェクターが掛かりすぎていてタイトではないというのもあるのですが、エフェクターをオフにしたサウンドにしても、あくまでも「生ドラムの特徴を捉えている音源」という感じです。

わかりにくいようで、わかりやすいかな?という表現ですが、アコースティックギターの音がセミアコの音にしか聴こえないA|A|Sのフィジカル・モデリング・ギター音源「Strum GS-2」に近い感覚です。

エフェクターが掛かりすぎのプリセットは、はっきり言えば、サンプルベースの生ドラムのサウンドには勝つことのできないことを誤魔化すためかな?という目を向けてしまいます。

サンプルベースのハイハットに関しても、他の定番の完成度の高いドラム音源と比較したときに抜きん出た特徴というのを見い出すことができませんでした。

MODO DRUMは即戦力レベルか?

IK Multimedia「MODO DRUM」02
叩く位置などもエディットすることができるので、ドラムの各パーツを作り込む楽しさはありますが、現在定番となっている「SUPERIOR DRUMMER 3」「Addictive Drums 2」「BFD3」などの「ドラム専用の定番音源」と比較してしまうと、わたしに関しては「MODO DRUM」は仕事で使うことのできる即戦力レベルではないです。

インディーズであったり有償配信レベルでは可能でも、メジャーレベルで「MODO DRUM」を使うことは難しいです。

DTMでの音楽制作は、いかに素早くクオリティーの高いドラムトラックを作ることができるかがテーマで、すでにドラム音源は完成された分野です。

少し厳しいですが、すでにレベルの高いドラム音源が多い分野で、世界初のフィジカル・モデリング・ドラム音源という革新的な技術は認めますが、作り込まなくては使えない音源を使わなくてはいけない理由が見当たらないというのが正直な感想です。

MODO BASSが定番になった理由

曲の楽器構成の考え方として「ドラム(キック)の上にベースがある」という考えで、ドラムトラックを作ってから、ベーストラックを作る人がほとんどです。

ベース音源「MODO BASS」はミックス前の段階のエディットで、キックの音にベースをかなりフィットさせることができるという利点がありました。

キックとベースの絡みはミックスダウンでの難問のひとつですが、この利点のおかげでミックス以降が非常にやりやすくなった人も多いと思います。

それだけでなくサンプルベースの重たいソフトシンセと違い、ロードが速いのも「MODO BASS」の評価を高くして、現在の定番音源になっています。

MODO DRUMが定番になる可能性はあるのか?

超定番のベース音源自体が Spectrasonics「Trilian」くらいで、少なかったこともあり「MODO BASS」は定番になってゆきましたが、「MODO DRUM」の場合は、すでに超定番のドラム音源は数多く存在します。

既存のドラム音源のなかで、生ドラムのリアリティーだけで比較したときに、「MODO DRUM」のサウンドは定番になるのには疑問符が付きます。

素早く立ち上げて使えるサウンドが出せる訳でもなければ、細かくエディットはできてもリアルなドラムサウンドを追求している人たちの要求に「MODO DRUM」は応えてくれる音源でもありません。

「ドラムの上にベースがある」のであって「ベースの下にドラムがある」のではないという考え方を持つ人間だと、時間が永遠にあるわけではないので、メインのドラム音源として使う理由が見つかりません。(仕事には締切がありますので)

フィジカル・モデリング音源とサンプルベース音源の違いがわからないというような初心者の人は「MODO DRUM」ではなく、他のドラム音源を選ぶことをオススメします。

キャンペーン時にIK MultimediaのJAMポイントを30%フルで使えば、「MODO DRUM」は150ユーロくらいで購入することができますが、けして安い買い物ではありません。

多分いないと思いますが「MODO DRUM」を絶賛しているところはセールストークのはずです。(明らかに音楽制作をまともにしたことのない偽物です。)

音楽制作をしている人間は革新的な技術に対してお金を払うわけではなく、得られるサウンドに対してお金を払うものです。

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