BelieveとTuneCoreがAI生成音楽に新方針 – Sunoを名指しで警告する著作権問題

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フランスの大手音楽ディストリビューターである Believe と、その傘下でアーティスト向け配信サービスを展開する TuneCore が、AI生成音楽に対する新たな配信方針を2026年4月に導入しました。

これにより、権利者からのライセンス許諾を得ていないSunoなどのAI音楽制作プラットフォーム、いわゆる「パイレート・スタジオ」を利用して制作された楽曲は、自動的に配信がブロックされることになります。

Believeが定義する「パイレート・スタジオ」とは

「パイレート・スタジオ」とは何か

Believe が定義する「パイレート・スタジオ」とは、著作権者から正式な許諾を受けることなくAIモデルを学習させ、そのモデルを使って楽曲を生み出すプラットフォームを指します。

どのサービスが具体的に対象となるかは公表されていませんが、同社CEOである デニス・ラデガイリー(Denis Ladegaillerie)氏は取材において、その一つが Suno であることを明らかにしました。

Suno は現在、 ユニバーサル ミュージック グループ および ソニー・ミュージックエンタテインメント から著作権侵害訴訟を受けているAI音楽生成サービスであり、Believe ともライセンス契約を結んでいません。

AI音楽企業との連携と検出技術の導入

ElevenLabsとUdioとの契約、進むAI企業との連携

一方で、Believe は AI生成音楽企業との協調姿勢も示しています。ラデガイリー氏は、同社が ElevenLabs と Udio と新たにライセンス契約を締結したことを認めました。

特にUdioは、ユニバーサルや ワーナーミュージック・グループ に加え、独立系音楽権利団体の Merlin や権利管理会社 Kobalt とも契約を結んでいます。ただし、ソニー・ミュージックからのライセンスはまだ取得していません。

ラデガイリー氏が語る「違法状態が続くAIモデル」の問題

ラデガイリー氏は、Suno を含む一部AIスタジオ側が「いずれ大手権利者からライセンスが得られる」と考えていた可能性を示唆しつつ、現状ではそれが難しい理由を説明しています。

同氏によれば、すでに学習済みのモデルには著作権侵害データが含まれている可能性があり、その状態では後からライセンスを取得しても違法性を解消することはできないということです。

つまり、現段階でそれらのモデルから生み出されたAI音楽は「違法状態のまま」であり、この状況は当面続くとの見解を示しています。

BelieveとTuneCoreが導入したAI検出技術

今回の方針と並行して、Believe と TuneCore は生成AIコンテンツを検出する独自技術を導入しています。

ラデガイリー氏によると、その精度は「99% 信頼できる」レベルに達しており、どのAIモデルやプラットフォームで生成されたかまで判別可能だといいます。

AI生成音楽が急増する中で、こうした技術的対策は今後の音楽配信プラットフォームに不可欠なものとなるでしょう。

ストリーミング業界に求められる対応とAI音楽の未来

ストリーミングサービスへの警告

Believe はさらに、 Spotify や Apple Music など、主要ストリーミングサービスに対しても警告を発しています。

ラデガイリー氏は「なぜ違法性が疑われるAI生成楽曲をブロックしないのか理解できない」と述べ、著作権侵害コンテンツを配信する者は、プラットフォームであっても責任を負う可能性があると強調しました。

AI音楽の未来に迫る、業界全体の課題

Believe の新方針は、AI生成音楽を巡る法的・倫理的論争がいよいよ本格化してきたことを象徴しています。

今後、どの企業が合法的なAIモデルの構築に向けて権利者と契約を取り交わし、どのプラットフォームが業界基準として認められるのかが注目されます。

特に、既存モデルの合法性という根源的な課題にどのように対処するのかが、大きな焦点となるでしょう。

AI音楽が広がるほど、業界にはますます高い透明性が求められることになります。Believe の動きは、その第一歩として大きな意味を持つと言えるでしょう。

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