ギター音源の進化は素晴らしいものがありますが、アンプシミュレーターも大きく進化してクオリティーが高くなっています。
進化したギター音源とアンプシミュレーターで、打ち込みでのリアルなギターサウンドを得ることができます。
長い間のアンプシミュレーターの定番は「IK Multimedia AmpliTube」と「Native Instruments Guiter Rig」ですが、Positive Grid(ポジティブグリッド)の「BIAS AMP」も定番の仲間入りを果たしています。
定番となった「BIAS AMP 2」は「アンプシミュレーターの比較 | ギター・サウンドをDAWで極める定番プラグイン」に選出しています。
アンプシミュレーター「BIAS AMP 2」の特徴とポイント
かなり多機能なのが「BIAS AMP」ですが、多機能ゆえにメーカーの説明が少しわかりにくいので、ここではこのアンプシミュレーターを選ぶ上でのポイントを書きます。
尚「BIAS AMP 2」で得られるギターサウンドは定番の仲間入りを果たしていますので評価通り良く、間違いなく仕事レベルで使えますので音の良さの紹介は省略させてもらいます。
アンプ・デザインツール「BIAS AMP」
アンプ・デザインツール「BIAS AMP」はアーティスト、エンジニア、レコーディングスタジオの協力のもと作られているプラグインエフェクトです。
そのため本物に近いギターアンプを作ることのでき、真空管アンプのトーンやフィーリングなどをDAW上で再現することができます。
プリセットも非常に充実していますが、アンプ内部をカスタマイズすることにより、オリジナルのアンプモデルを作成することができる点が「BIAS AMP」の大きな特徴です。
2018年に登場した「BIAS AMP 2」では、新しいチューブ、トランス、ダイナミックトーン・コントロール、マルチマイク機能を備えた再設計されたスピーカーキャビネット・モジュールなど、大きくパワーアップしました。
そのため前バージョンのよりも、さらに自分だけのギターサウンドを「BIAS AMP 2」のみで作ることができるようになっています。
ギター・アンプをデザインすることが目的のプラグインのために、ギターアンプ&エフェクト・プロセッサー「BIAS FX」のようにストンプは搭載されていませんが、大型ホールからスタジオまで幅広く対応する9つのリバーブは「BIAS AMP 2」で搭載しています。
AMP Match(アンプマッチ)
素早く理想のトーンへの近づけるため「BIAS AMP」を使う上で覚えておきたい機能が、自分のギターサウンドをリファレンス・アンプのトーンにサウンドを適合させる「AMP Match(アンプマッチ)」です。
今ではターゲットとなるサウンドのEQカーブを、自分のサウンドに適合させるマッチEQは、けして珍しくありませんが、「BIAS AMP」の「AMP Match」は、そのアンプ版だと言えばわかりやすいと思います。
実際のハードウェアのギター・トーンを複製できる「AMP Match」は「BIAS AMP 2」で向上して、オーディオ・ファイルの読み込みでマッチングが可能になりました。
DTMで音楽制作している人は実際にはギターを弾かない人も多いと思いますが、Positive GridのToneCloudに100種類以上の「カスタム AMP Match プリセット」が用意されています。
プリセットを利用すれば、ギター音源で制作したトラックを解析して、ターゲットとなる真空管アンプ、キャビネット、マイクに近づくようにマッチングをしてくれます。
注意点はAMP Match 機能は「Standard」には搭載されていませんので「Professional」以上を選ぶ必要があります。
ToneCloud(トーンクラウド)
ユーザーが作ったプリセットの共有ができるPositive Grid「ToneCloud(トーンクラウド)」では、すでに紹介した「カスタム AMP Match プリセット」だけでなく、数千のカスタムアンプにアクセスすることができます。
ToneCloudには数千にのぼるカスタム・アンプをアップロードされていて、プロのアーティストによるシグネチャー・アンプや、マッチ・アンプをダウンロードすることができます。
自分の作ったアンプもアップロードするができますが、プロギタリストやレコーディング・スタジオのプリセットをダウンロードすることができるのが多くの魅力です。
人気順、最新順 、ジャンルで絞りこんで好みのプリセットを探せて、ダウンロードする前にプリセットをプレビューすることもできます。
試奏してから気に入ったプリセットをダウンロードすることができるので「ToneCloud」は非常に使いやすいです。
BIAS AMP2のラインナップ
BIAS Amp 2は「STD(スタンダード)」「Pro(プロフェッショナル)」「Elite(エリート)」の3ラインナップです。
個人的にはAMP Match 機能を使うことができる「BIAS Amp 2 Pro」をオススメします。
最上位版の「BIAS Amp 2 Elite」ももちろん選択肢に入れて良いですが、「BIAS Amp 2 Pro」でも、DAWの中核のアンプシミュレーターとしては充分な役割を果たしてくれます。
BIAS Amp 2 STD
スタンダード・エディションの「BIAS Amp 2 STD」は「ダイナミック・トーンエンジン」「プリアンプ & パワーアンプ」「トーン・スタック & トランス」「キャビネットモジュール & デュアル・マイキング」「真空管キャビネット&マイク・オプション」「RTA EQ」「ユーザー・インターフェイス」が新しくなっています。
スタンダード・エディションでも音は当然問題ありませんが、追い込んだ音作りをしたい人には「BIAS Amp 2 Pro」以上がオススメです。
BIAS Amp 2 Pro
プロフェッショナル版の「BIAS Amp 2 Pro」にはスタンダードのすべての機能に加えて新しくなった「Amp Match機能」「100種類ものAmp Matchプリセット」「IRローダー・ファイルマネージャー」が搭載されています。
また「Blues Expansion Pack」「Bass Expansion Pack」も「BIAS Amp 2 Pro」には搭載されます。
何度か書きましたが「Amp Match機能」が使えることがポイントのひとつですが、「IRローダー」も「BIAS Amp 2 Pro」を選ぶポイントとなります。
BIAS Amp 2 Elite
最上位版になる「BIAS Amp 2 Elite」にはプロフェッショナルのすべてに加えて「セレクションビンテージ30」「セレブレーションブルー」「セレブレーションG12Hアニバーサリー」「セレクションG12-65」「セレブレーションG12Mグリーンバック」を含む15の「Official Licensed Celestion IR」が搭載されます。
「Celestion」のスピーカーを使用してアンプをカスタマイズできるのが「BIAS Amp 2 Elite」のポイントです。
多少複雑さはありますが一度使いこなせば、DAWソフトに標準搭載するアンプシミュレーターを使う気にはならないレベルです。
Positive Grid(ポジティブグリッド)の「BIAS AMP 2」はキャンペーン時は、海外では特に安くなりますので、安く購入したい人は海外ショップもチェックしておくと良いです。
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