SampleTank 4は買いなのか? – IK Multimediaのマルチ音源

SampleTank 4 メイン画像IK Multimediaの総合マルチ音源「SampleTank 4」が2018年12月に登場しました。「SampleTank 3」が登場したのが2014年07月にですので、バージョン2から3へのバージョンアップに比べると、早いバージョンアップです。

この記事はプリオーダー時に書いたものに、実際に使用を開始した記事を追加したものです。現在「SampleTank 4」はリリースされています。

「SampleTank 4」のキャンペーン中にアクセスが多く質問も何件か頂きましたが「SampleTank 4 SE」は、IK MultimediaのMIDIキーボード「iRig Keys シリーズ」に付属しますので、キャンペーン中でも、お得でも何でもありません。

一方、公式サイトの「SampleTank 4 Max」キャンペーン時の50%オフ時は間違いなく買いです。

SampleTank 4のポイント

新サウンド、プレイヤー機能、合計70種の最高品位のエフェクト、新しいサウンド・エンジンが「SampleTank 4」の主なポイントとなります。

エフェクターに関しては、書き出しの段階で、わたしはすべてオフにするので何とも言えないのですが、新サウンドやプレイヤー機能は注目です。

リアリティーにこだわったSampleTank 4のサウンド

SampleTank 4 インストゥルメント標準グレードの「SampleTank 4」で新作サウンドを含む合計100 GB以上のライブラリー、6,000種類のインストゥルメントが収録されています。

もちろん高音質&高額なマルチ音源もありますが、バージョン3までの「SampleTank」は低価格でそこそこ使えるというのが正直なところです。(KOMPLETEは別物です。)

プロユースでの一般的な総合マルチ音源の使い方だと、手軽なので一番初めに立ち上げて、ある程度、アレンジの形ができてきたり、最終段階では主要楽器はマルチタイプではなく専用ライブラリのサウンドに差し替えます。

途中までローランドの「サウンドキャンパス」などのGSやGM音源で作ってゆき、高級音源に差し替えてゆくという昔のやり方を、現在のDAW環境のマルチ音源で同様に行っている人も多いです。

そのため「SampleTank」に、そこまでのサウンドクオリティーは求めていないというのが正直なところですが、今回、IKのほうで「最終的な作品にそのまま使えるクオリティが確保されています。」と出していますので、「SampleTank 4」のサウンドに相当な自信があるのではないかと思います。

リアリティーにこだわった新たなサウンド・ライブラリーは、アーティキュレーションごとのサンプルだけでなく、同音連打時に自然なバリエーションを生成するラウンド・ロビン・サンプルも収録されているようなので非常に楽しみです。

SampleTank 3 Instrumentsで最も好評だった感じのする「American Acoustic」クラスのサウンドが標準で収録されるのであれば買いかなと思います。

ただ、サウンドクオリティーが上がると読み込み時間が、どうしても掛かってしまうだけでなく、パソコンへの負荷も掛かりますので、手軽さをマルチ音源「SampleTank」に求めている人間からすると、その点がやはり気になります。

<2019年 追記>
格段に「SampleTank 3」と比較すると「SampleTank 4」の音はグレードアップしています。バージョン 3の時は差し替え前提で生楽器を使用していましたが、2019年09月に、仕事でメイン楽器で「SampleTank 4 MAX」に収録されるインストゥルメントを使いました。

バージョン 3ユーザーはサウンドクオリティーを気にしていると思いますが、しっかりと時代にあった形で進化していますので、キャンペーン中ならアップデートしても後悔はないと思います。

ただし、とにかく膨大なサンプル数がありますので、必ず気に入った音はお気に入り登録をしておかなくてはいけません。

SampleTank 4のプレイヤー機能

SampleTank 4 ストラマーアルペジエーター、ストラマー、フレーザー、ループ・マネージャーの4種のプレイヤー機能が「SampleTank 4」には搭載されていて、楽曲へと組み込むことができます。

アルペジエーターは、多くの音源で搭載されていますので、それほど注目していませんが、コード、ポジション、方向などを設定することができるストラマーは非常に楽しみです。

CUBASEだけでなくStudio One 4にもコードトラックが追加されましたが、4,000以上のMIDIパターンが収録されるSampleTank 4のフレーザーは上手く使いこなすと、更に短時間でトラック制作ができるのではないかと思います。

わたしはCUBASEのコードトラック機能とSampleTank 3のMIDIは、たまに連携させていました。Studio One 4は、先日、アップデートしたのですが、なかなかのコードトラックの精度です。(あくまでも、なかなかの精度です。)

SampleTank 4のラインナップ

SampleTank 4 パッケージバージョン3と同様に「SampleTank 4 MAX」「SampleTank 4」「SampleTank 4 SE」の3つのグレードがバージョン4でも用意されています。

どのグレードでも「SampleTank 4」本体のフル機能を使うことができますが、サウンド・ライブラリーが大きく違います。

SampleTank 4 MAX

SampleTank 4 MAX
最上位グレードとなる「SampleTank 4 MAX」には、200 GBの新作サウンドを含む合計250 GB以上のライブラリー、8,000種類のインストゥルメントが収録されています。

> 最上位グレード「SampleTank 4 MAX」の詳細

SampleTank 4

SampleTank 4 スタンダード
標準グレードの「SampleTank 4」には、70 GBの新作サウンドを含む合計100 GB以上のライブラリー、6,000種類のインストゥルメントがバランスよく収録されています。

> 標準グレード「SampleTank 4」の詳細

SampleTank 4 SE

SampleTank 4 SE
厳選された2,000種類のインストゥルメントを使用することができるエントリーグレードの「SampleTank 4 SE」は、25 GBの新作サウンドを含む合計30 GB以上のライブラリーを収録しています。
先に書きましたがエントリーグレードでもSampleTank 4本体のフル機能を使用することができます。

IK MultimediaのMIDIキーボード「iRig Keys シリーズ」には、基本的にMac / PC 用サウンド&グルーヴ・ワークステーション「SampleTank 4 SE」が付属します。販売店では「SampleTank 3 SE」のまま直していないところもありますが、30GBのサンプル・ライブラリーの「SampleTank 4 SE」が付属します。

プラス「iRig Keys シリーズ」は、SampleTank 用拡張音源 The Grid が付属する他、Beats シリーズ、Elektronika シリーズの中から好きな5タイトルを選べるだけでなく、Custom Shopで使える 25 free Gear Credits が IK アカウントに追加されます。

「iRig Keys 25」なら他の付属ソフトも付いて安いときに6,000円くらいで買えますので、「SampleTank 4 SE」単体購入はオススメしません。

> エントリーグレード「SampleTank 4 SE」の詳細


SampleTank 4に関して思うこと

標準版と最上位版のSampleTank 4のサウンドの違い

この記事を書いている時点で「SampleTank 4 MAX」に収録されるサウンドがまったくの新作なのか、それとも旧ライブラリ「SampleTank 3 Instruments」を収録しているだけなのかなどがわかりません。

SampleTank 4 MAXは、200 GBの新作サウンドを含む合計250 GB以上のライブラリーとなっているので、多分「SampleTank 3 Instruments」ではないと思いますが、わたしは「SampleTank 3 MAX」を所有しているので、別売りの「SampleTank 3 Instruments」は所有しています。

SampleTank 4に合わせて新しい「インストゥルメント」を出すかもしれませんが、多分、今までのIKの商売だと確実に別売りになるはずです。(MAXじゃないじゃんって人が多いと思います。)

そのため購入する場合は「SampleTank 4 MAX」に収録されるサウンドが「SampleTank 3 Instruments」であるのであれば、当然、無印の標準グレード「SampleTank 4」を購入します。

プリオーダー価格で注文を受付けしている以上、メーカー側はしっかりと情報を出してほしいです。この点に関してはわかり次第記事を更新します。

<2019年 追記>
現在はIKM公式サイトの「SampleTank 4」のページで、全音色リストが掲載されています。別売りの「SampleTank 3 Instruments」も最上位版には収録されています。

SampleTank 4は買いなのか?

全グレード共通の新機能は魅力的でしたが、生命線はサウンドという人がほとんどだと思います。そんな中で初期情報とデモの段階だと買いかどうかは何とも言えませんでした。

それでもMODO BASS以降のIK Multimediaは「安くてそこそこの音」というイメージではないので、わたしは期待していましたが、期待通りしっかりとした製品でした。

何事もなかったかのように、販売から1年経っていない製品の50%オフキャンペーンをやったりしますので、すでに購入したユーザーのなかには不満な人も、もちろんかなりの数いると思います。

良い悪いではなく、これが「IK Multimedia」の商売のやり方なので、文句を言っても仕方がないと思うしかありません。(もちろん不公平感はあります。)

ダウンロード&インストール作業はディスクスペースだけでなく忍耐も必要ですが、キャンペーン中の「SampleTank 4 MAX」は間違いなくオススメすることができます。買いです。

わたしはSampleTank 2から使用していて、すべてSampleTank 3に読み込んでいたので、使用していたSampleTank 3はすごい数のサウンド数です。

バージョン 3もイロイロと言われましたが、やはりマルチ音源は便利です。標準版にするか最上位版にするか悩みましたが「SampleTank 4 MAX」を購入しました。

ダウンロード&インストール作業はディスクスペースだけでなく忍耐も必要ですが、キャンペーン中の「SampleTank 4 MAX」は間違いなくオススメすることができます。

> 『SampleTank 4』の詳細情報と最安値情報

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